プレスリリース:「デジタルアクセシビリティアドバイザー」本日より全国300カ所以上の会場で認定試験開始

「デジタルアクセシビリティアドバイザー」本日より
全国300カ所以上の会場で認定試験開始

~デジタルを快適に利活用するための支援者づくりに向け大きく前進~

デジタルアクセシビリティの研究開発・教育・普及を手掛ける一般社団法人日本支援技術協会(所在地:東京都葛飾区、代表理事:小野雄次郎、略称:JATC)は、株式会社オデッセイ コミュニケーションズ(所在地:東京都千代田区、代表取締役社長:出張勝也)が提供する試験システム「Odyssey CBT」を通じて、本日11月20日より、全国47都道府県300箇所以上ある試験会場で「デジタルアクセシビリティアドバイザー認定試験」が受験可能になったことを発表します。

デジタルアクセシビリティアドバイザー認定制度のロゴ

「Odyssey CBT (Computer Based Testing)」は、全国各地の試験会場を受験者が自由に選択し、希望する日程で受験することができるコンピュータを使用した試験システムです。障害のある受験者に対しては、マウスやキーボードの持ち込み、設定の変更、問題文の拡大、筆談対応といった支援サービスをご用意しています。

Odyssey CBT:https://cbt.odyssey-com.co.jp/daa/index.html

■背景

AIやIoTなどの進化により、アクセシビリティは著しく進歩する一方で、支援が必要な場で十分に活用されていない実情があります。そこで、デジタルデバイスと障害の両方を理解した上でコーディネートできる人材を育成し、活躍の場を広げるために立ち上げられたのがデジタルアクセシビリティアドバイザー認定試験です。日本支援技術協会は、デジタルアクセシビリティのマインドを持つ支援者を数多く認定・輩出することで、必要な人と出会う確率の向上を目指しています。

これまでは試験会場や受験機会の少なさという課題を抱えていましたが、当協会の想いに対してオデッセイ コミュニケーションズに賛同をいただき、同社が展開する試験システムの利用に向けた業務提携に至りました。日本支援技術協会とオデッセイ コミュニケーションズは、障害のある当事者がより受験しやすくなるよう、アクセシブルな試験システムを開発していくことでも合意しており、CBT試験システムへの追加機能の実装も検討しています。今後も両者の協力関係を強化してくことで、選択肢が公平に存在し、自己決定できる社会づくりに貢献できると考えています。

■デジタルアクセシビリティアドバイザー認定試験について

デジタルアクセシビリティアドバイザー(Digital Accessibility Advisor/略称:DAA)は、年齢、学歴、国籍などに関係なく、どなたでも受験できる認定試験であり、障害のある方や高齢者のICT機器の利活用をサポートするために必要な知識とスキルを認定します。困りに合わせてデジタル機器を適切にコーディネートし、利活用をサポートできる知識と技術を認定された人材であり、デジタルアクセシビリティのマインドを持つ支援者とも言えます。

デジタルアクセシビリティアドバイザー認定試験に合格すると授与されるオープンバッジで、Basic、Standard、Professionalの3種

認定試験では現在、「Basicレベル」と「Standardレベル」を受験いただくことができます。作業療法士、特別支援教育教員、職場適応援助者(ジョブコーチ)のほかにも、家電量販店員や携帯電話事業者の説明員、一般企業の情報システム部門担当、人事担当、経営層など、幅広い方にデジタルアクセシビリティのマインドを広めていきたいと考えています。講師のスキルを認定する「Professionalレベル」についても創設に向けて準備を進めています。認定試験の概要については公式動画(https://youtu.be/WPhpRHNh3Hw)もご覧ください。

認定試験に合格した方には、デジタル証明としてブロックチェーン技術による偽装・改ざん防止が施された「オープンバッジ」を授与します。更に合格者でご希望される方は、デジタル庁が普及を進める「デジタル推進委員」にも登録が可能です。認定制度の詳細については公式サイト(https://daa.ne.jp/)をご覧ください。

■各レベルの概要

「Basicレベル」

自分自身や家族などの身近な人、家電量販店や通信機器店で商品を販売する人など、地域でICT機器利用を支援・提案するために必要な基礎的な知識や技術を認定します。

出題形式選択式(単一選択問題)
問題数50問
試験時間60分
合格基準7割以上正解で合格
試験価格5,500円(税込)
出題範囲■障害の理解
 ・障害観の変化
 ・社会の変化
 ・障害の種類
 ・関係する法令
■テクノロジーの理解
 ・テクノロジーと人間
 ・障害とテクノロジーの関係
 ・アクセシビリティ
■各OSの標準アクセシビリティの理解
 ・Windowsのアクセシビリティ
 ・iOS/iPadOSのアクセシビリティ
 ・AndroidOSのアクセシビリティ
 ・macOSのアクセシビリティ
 ・OS標準のアクセシビリティ機能利用に役立つ周辺機器
学習方法デジタルアクセシビリティアドバイザー認定試験
        公式テキスト[Basicレベル編]
発行:一般社団法人日本支援技術協会
販売:エンパワメント研究所(スペース96)

「Standardレベル」

業務としてICT機器利用や支援技術を提供する際に必要になるケース別スキルや、コーディネートする知識や技術を認定します。

出題形式選択式(単一選択問題)
問題数80問
試験時間90分
合格基準7割以上正解で合格
試験価格7,700円(税込)
出題範囲※Standardレベルの出題範囲には、Basicレベルの出題範囲が含まれます。
■障害の理解
 ・障害観の変化
 ・社会の変化
 ・障害の種類
 ・関係する法令
■テクノロジーの理解
 ・テクノロジーと人間
 ・障害とテクノロジーの関係
 ・アクセシビリティ
■各OSの標準アクセシビリティの理解
 ・Windowsのアクセシビリティ
 ・iOS/iPadOSのアクセシビリティ
 ・AndroidOSのアクセシビリティ
 ・macOSのアクセシビリティ
 ・OS標準のアクセシビリティ機能利用に役立つ周辺機器
■困難別の支援技術
 ・見ることに困難がある
 ・読み書きに困難がある
 ・聞くことに困難がある
 ・動くことに困難がある
 ・コミュニケーションに困難がある
 ・重複障害の困難
■安心・安全で快適な環境を作るために
 ・作業環境の整備
 ・作業管理
 ・身体的特性を考慮した環境の構築
 ・衛生的環境への配慮
 ・情報アクセシビリティ
■作業療法士による支援技術の実践例
 ・ICTを活用した実践例
 ・幼児期・学齢期の支援の実践例
 ・遠隔テレビ会議システムを使用した支援の実例
 ・eスポーツでの支援の実例
学習方法デジタルアクセシビリティアドバイザー認定試験
       公式テキスト[Standardレベル編]
発行:一般社団法人日本支援技術協会
販売:エンパワメント研究所(スペース96)

<日本支援技術協会について>

日本支援技術協会(JATC)は、障害者や高齢者が高度な情報社会の中にあっても、より豊かで自立した生活が営めるよう情報支援技術の普及とその人材育成を行うことを目的として、2016年2月に任意団体から一般社団法人化しました。当協会は、困りを持つ誰もが気軽にデジタルの恩恵を受けられる環境を整えるため、デジタルアクセシビリティの調査研究や企業との開発協力、教育機関との連携に努めるとともに、デジタルアクセシビリティのマインドを持つ人材育成に注力しています。

団体名: 一般社団法人日本支援技術協会
所在地: 〒124-0012 東京都葛飾区立石7-7-9
設立: 2016年
代表者: 代表理事 小野雄次郎
事業内容: デジタルアクセシビリティの研究開発・教育・普及
公式HP: https://jatc.jp/
デジタルアクセシビリティアドバイザー: https://daa.ne.jp/

<オデッセイ コミュニケーションズについて>

「新しい資格、新しいキャリア」をパーパスに掲げ、国内受験者累計で500万人を突破したMOS、統計検定をはじめとした様々なCBT試験を実施・運営しています。

会社名: 株式会社オデッセイ コミュニケーションズ
所在地: 〒100-0005 東京都千代田区丸の内3-3-1 新東京ビル
設立: 1996年
代表者: 代表取締役社長 出張勝也
事業内容: コンピュータを使った資格試験の実施・運営/出版
公式HP: https://odyssey-com.co.jp/
Odyssey CBT: https://cbt.odyssey-com.co.jp/
支援サービス: https://odyssey-com.co.jp/accessibility/

<デジタルアクセシビリティアドバイザー認定制度に関するお問い合わせ先>

一般社団法人日本支援技術協会 担当:山野井
E-mail: office@jatc.jp